事業承継

会社の経営者が高齢化し、世代交代が必要になった場合は、事業承継を検討しましょう。事業承継とは、会社の事業や会社そのものを後継者に引き渡し、引き継がせることをいいます。

事業承継の方法は、一般的に次の3つがあります。このほかにも株式上場という方法がありますが、上場審査をクリアする中小企業は少なく現実的な方法とはいえないため、割愛します。

■親族内承継
配偶者や子どもなどの親族に事業を引き継がせる方法です。現在でも依然として多い方法とされていますが、少子高齢化や価値観の変容（職業選択の自由化）によって近年では減少傾向にあります。

■親族外承継（内部昇格型事業承継）
血縁関係によらない信頼できる従業員などを登用して事業承継を行う方法です。帝国データバンクの調査によると、この内部昇格型は増加傾向にあり、親族内承継とほぼ同数となっています（参考：「全国企業「後継者不在率」動向調査（2020 年）」）。社内の人物を後継者にすることで、他の従業員からの理解も得られやすいというメリットがあります。

■M＆Aによる事業承継
近年増加しているのがこのM&Aによる方法です。会社や事業を他の企業に合併・売却等をしてもらう方法で、経営者教育などを要せず、比較的短期間で事業を引き継がせることができます。買収先企業にとってもシナジー効果が期待できるなど、売り手・買い手双方に有利となります。

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