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成年後見人とは?権限やなれる人の要件など分かりやすく解説

少子高齢化の日本では、成年後見制度を利用する人が増加しています。

しかし、どの程度の支援を期待できるのか、どんな人が成年後見人になれるかに疑問を持っている人もいることでしょう。

 

この記事では、成年後見人の権限やなれる人の要件などを分かりやすく解説します。

成年後見人とは

成年後見人とは、認知症などで判断能力が不十分になった人の代わりに法律行為を行う人のことです。

法律行為には、「財産管理」「身上監護」が含まれます。

 

「財産管理」とは、以下のようなことです。

  • 預貯金や現金の管理
  • 不動産や車などの資産管理
  • 税金の申告と納税
  • 年金の申請や受取
  • 遺産分割協議への参加
  • 契約の手続き

 

「身上監護」とは、以下のようなことが含まれます。

  • 病院での手続き
  • 医療や福祉サービスに関する手続き
  • 住居の手続き
  • 介護保険の認定申請
  • 郵便物の管理など

 

一般的に、食事や洗濯、入浴の世話などの介護は成年後見人の行なう役割には含まれていません。

成年後見人の権限は、あくまで法律行為に関する判断のみです。

日常生活におけるサポートは権限外として扱われます。

 

成年後見人制度には「法定後見制度」と「任意後見制度」の2種類があります。

法定後見制度

法定後見制度は、認知症などで判断能力が不十分な人が対象です。

家庭裁判所が後見人になる人を選任します。

法定後見制度には認知症などの程度に応じて、「後見(意思決定がほとんどできない人)」「保佐(意思能力が著しく不十分な人)」「補助(意思能力が不十分な人)」の3種類の権限の違いがあります。

任意後見制度

任意後見制度は、まだ判断能力がある人が対象です。

認知症などで「将来」判断能力が不十分となった場合に備え、信頼できる人を事前に後見人として選任し、具体的な内容を契約によって決定しておきます。

本人に判断能力がなくなったとき、家庭裁判所によって決めておいた任意後見人が任命され任意後見監督人が選任されて、任意後見制度が開始されます。

成年後見人になれる人の要件

成年後見人になるための特別な資格はありません。

一般的に、信頼できるという観点から親族や弁護士のような専門家、そして市町村長が選ばれることが多いようです。

ただし、法定後見制度の場合、家庭裁判所が判断して成年後見人を選任するため、必ずしも希望する人がなれるわけではありません。

 

以下に当てはまる人は、民法第847条で後見人になれないと定められています。

  • 未成年者
  • 破産者
  • 過去に成年後見人に選任されていたが、家庭裁判所から解任された者
  • 過去に被後見人に対して訴訟を提起した者、その配偶者、その親や子などの直系血族
  • 行方不明者

まとめ

成年後見人制度の手続きには専門的な知識が必要です。

そのため、成年後見人の選任などに関する事柄は、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

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資格者紹介Staff

私は弁護士になって50年を超えますが、常に「明るい暖かみのある事務所」をモットーとしてきました。また、依頼者に対しては誠意とあらゆる努力をもって接し、税理士事務所、司法書士事務所、弁理士(特許)事務所、不動産鑑定事務所等と連携して事件の解決に あたっています。事件終了後も依頼者がよく立ち寄ってくれる事務所です。

所属団体

  • 第一東京弁護士会

得意分野

離婚・相続等の家事事件、不動産関係事件

経歴

昭和33年中央大学法学部卒業

第17期司法修習生を経て昭和40年弁護士登録

平成3年第一東京弁護士会副会長、日本弁護士連合会常務理事

平成6年東京都小金井市固定資産評価審理委員会委員長

平成12年東京調停協会連合会会長、日本調停協会連合会副理事長

平成16年旭日小綬賞 受賞

山田 滋
代表弁護士山田 滋やまだ しげる

民間人の視点と共に、13年間の裁判所勤務の経験を活かして、法律問題に取り組んでいきたいと思います。趣味は、登山、スキー、ピアノ、バイオリンです。バイオリンはオーケストラに所属してひいています。お困りのことがありましたら是非山田公之にご相談下さい。

所属団体

  • 第一東京弁護士会

得意分野

離婚・相続等の家事事件、不動産関係事件、交通事故事件

経歴

成2年早稲田大学法学部卒業

裁判所の事務官又は書記官として、最高裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所に13年間勤務、在職中に司法試験合格

第58期司法修習生を経て平成17年弁護士登録

第一東京弁護士会弁護士業務改革委員会第4部会所属

2019年度第一東京弁護士会常議員

2020年民事信託士登録

山田 公之
代表弁護士山田 公之やまだ きみゆき

法的な問題を抱える依頼者の方々に寄り添い、親身になってトラブル解決を図ることができる弁護士を目指しております。趣味はバスケットボール、ダーツ、スポーツ観戦です。

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  • 第一東京弁護士会

得意分野

労働事件、家事事件、不動産関係事件

経歴

平成23年3月 中央大学法学部卒業

平成27年3月 明治大学法科大学院修了

平成27年9月 新司法試験合格

平成28年12月 最高裁判所司法研修所修了(新69期)

平成28年12月 弁護士登録、第一東京弁護士会総合法律研究所宇宙法研究会所属、明治大学法科大学院教育補助講師

鎌田 悠希
弁護士鎌田 悠希かまだ ゆうき

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